お尻を締めるだけじゃもったいない!骨盤底筋は**“感じる”ことが大切**なんです
女性に多い『尿漏れ』の問題について質問があったので、書いていきたいと思います。
力を入れて力んだり、トレーニング中に尿漏れを気にしている方は少なくありません。
今回は尿漏れに重要な筋肉、『骨盤底筋』についてです。
少しでも参考になれば幸いです。
「骨盤底筋(こつばんていきん)」という言葉を聞いたことはありますか?
「尿漏れ予防のためにお尻の奥を締める筋肉」というイメージが強いかもしれません。しかし、実はこの筋肉、姿勢や呼吸、体の安定性にも深く関わっている、私たちの体にとって非常に重要な土台なんです。今回は、骨盤底筋トレーニングの本当のコツをお伝えします。
1. 骨盤底筋はなぜ大切?“体の土台”としての役割
骨盤底筋は、その名の通り「骨盤の底」にある筋肉です。私たちの体の中には、呼吸を司る横隔膜(上のフタ)と、内臓を支える骨盤底筋(下のフタ)があり、これらがまるで筒の上下のフタのように、腹部の内側から体を支えています。排尿、排便をコントロールすることが主な役割です。
この横隔膜と骨盤底筋、「お腹の筒」が整っていることが、尿漏れ対策、姿勢の安定や、スムーズな体の動きにつながります。
2. 呼吸と連動する「しなやかな筋肉」
骨盤底筋は呼吸と深い関係性があり、呼吸筋の代表である、
横隔膜と骨盤底筋が連動して動きます。
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息を吸う時:横隔膜が下がり、腹圧が高まることで、骨盤底筋はわずかに緩んで下がります。
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息を吐く時:横隔膜が上がり、腹圧が下がると、骨盤底筋は自然と収縮し、引き上がります。
この「緩む→締まる」という一連のしなやかな動きが、骨盤底筋本来の機能です。
骨盤底筋を鍛える時には、呼吸と連動さえることがポイントです。
3. まずは**“感じる”**ことが第一歩
骨盤底筋は、鏡で見ることができないため、
自分自身で**「感じる」**ことが非常に重要です。
まずは以下の方法で、骨盤底筋の感覚を掴んでみましょう。
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イスに座るか、仰向けに寝て、お尻やお腹の力を抜いてリラックスします。
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息を吐きながら、尿を我慢する時やおならを止める時のように、お尻の奥を内側にスッと吸い上げるようなイメージで締めます。
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5秒キープしたら、ゆっくりと力を抜いて緩めます。
この感覚が、骨盤底筋トレーニングの出発点です。
もし「吸ったほうが持ち上がる」と感じるなら、その感覚を大切にしてください。
ご自身の身体と向き合うことが最も重要です。
4.姿勢の重要性
上下のフタである、横隔膜と骨盤底筋が適切な位置に置くことが大事です。
この上下のフタが斜めになって、筒が曲がってしまうことで、
呼吸の働きが悪くなったり、骨盤底筋の機能を低下させます。
ただ筋肉を鍛えるだけでなく、
姿勢を整えることも大切です。
骨盤底筋の収縮を感じる、姿勢(筒)を整えることです。
5. 骨盤底筋の「漸進性過負荷」は量と質で
腹筋のように回数や重さを増やすのが難しい骨盤底筋ですが、
筋トレと同じいうに、骨盤底筋トレーニングも
ずっと同じことをやっていてはいけません。
当然、レベルアップを目指すことが大事です。
このことを漸進性過負荷(徐々に負荷を増やしていく原則)といいます。
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量の増加:回数やセット数を増やしたり、キープ時間を長くしたりします。
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質の向上:より不安定な姿勢(座る→立つ→片足立ち)で行う
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スクワットやデッドリフトのような動作中に、息を吐きながら、骨盤底筋を引き上げる感覚を意識したりします。
5. まとめ:骨盤底筋のトレーニングは焦らず、少しずつ
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骨盤底筋は「締める」と「緩める」の両方が重要
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呼吸と連動し、しなやかに動くことが理想
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まずは「感じる」ことから始めよう
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「量と質」の工夫でレベルアップさせること
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最終的には、日常生活の動作の中で使えるように!
FUJI TRAINING GYMでは、姿勢改善や体の使い方を重視した、無理のないトレーニングを行っています。骨盤底筋を意識したトレーニングにご興味がある方はぜひ一度、体験にお越しください!
FUJI TRAINING GYM
冨士 伸之
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