vol.51 歩き方の勘違い

踵(かかと)から着地して、

つま先で地面を蹴る

歩き方は、なぜダメなのか?



相談があったので

書きたいと思います。



正しい歩行として

一般的に言われていることは、



踵(かかと)から

着地しましょう!

と言うことです。



確かに教科書的には

そのようになりますが、



そのような動作を

意識的に行うと、



体はどうなるかを

考えてみたいと思います。



踵から着地する意識で歩くと、

必ず、つま先を上げ、

脚を前方へ出し、



踵を地面に

落としていく

動きになります。



この場面を、横から

写真を撮ったとすると、



両脚の形はコンパスを

開いたような

二等辺三角形になります。



前後に開いた脚の中間に

上半身があり、



その姿は、

体が前に移動していない、

いわゆる静止状態と言えます。



踏み出した足は、

先に踵が着地してから、

足裏全体が地面に接地します。



そうすると、

着地を2回行うことになります。



膝は曲がり、

上半身の重みは

太ももの前面で支え、



ブレーキをかけている

状態になります。



そこから曲がっている

膝を伸ばすことで、



やっと、

上半身が前方へ

移動していきます。

この繰り返しです。



つまり、

踵から着地を

する意識を持つと、



脚を前方へ出し、

一度ブレーキをかけ、



太ももの前面に

大きな負荷を受けることの

繰り返しで歩く。



という動作になります。



毎回、踵で着地するために、

つま先を上げる動きを

行うことになりますから、



当然、

脛(すね)の

前面の筋肉は疲労して

パンパンになるでしょう。



踵は衝撃を直接

受けることになります。



着地するたびに

ブレーキをかける

太ももの前面の筋肉は、



常に大きな負荷を

受けることになり、



大腿部の筋肉と

関係性が深い



膝関節への負担が

大きくなることは

想像できます。



正しい歩き方とは、

上記のような、

辛い動作を繰り返す

ことでしょうか?



辛く歩くことが

目的であれば

このような歩き方が

いいかもしれません。



しかし、

私のところへ

相談に来られる方は、



歩くことが辛い、

長時間歩けない、

歩くと関節が痛くなる

ということで来られます。



歩くことは、

人の動作として

自然に行われるものであり、



できるだけ楽で

気持ち良い歩行で

なくてはいけません。



大きな力を使わず、

自然に歩ける動作を

目指していくべき

ではないでしょうか?



楽に歩くことができるから、

遠くに移動することができ、



長時間歩くことができるはずです。



スムーズに楽に移動することで

自然に歩行スピードも高まります。



そのように歩行を考えて

いくことが大事になります。



今回はここまで

最後まで読んで頂き、

ありがとうございました。